こらない

2004-04-12 (月)

2004-04-10:オープンルームと不動産競売

土曜日。
天気も良いので近所を散歩。

「オープンルーム ご自由にご覧ください」という看板を見つけ、「これってこの前ネットで見かけたやつじゃない?」と気づき、ひやかしに入ってみる。
築30年くらいで、マンションというよりはちょっとビルっぽい建物の7階。
ベランダがないのがビルっぽく感じる由縁かしらん。
リフォーム済みの65平米で2,000万円。
へー。

しかし65平米って思ったより狭い。
いや、今と比べたら狭くないんだけど、65あればもっとどーんと広いのかと思ったのになあ。
あと、リフォーム済みつっても、こんな雑なやり方だと、あとで自分でやり直したくなるだろなあ。
なんて、買うわけでもないのにいろいろ思う。

こういう場では、興味があることをさとられたが最後、個人情報を訊きだされ連日の電話営業攻勢に悩まされることになる!なんてのを人から聞いたりネットで読んだ覚えがあるのだけど、ここにいたおっちゃんは、名前も訊いてこないし、電話番号等を書かせたりもしない。
ちょっと肩すかし。

その後も
「どこにお住まいですか」
「え? ああ、近くです…」
「ああ近くですか、どうですかこのあたりの環境は?」
といった感じで、全然営業トークをしてこない。
といっても相手にされてないというわけでもなく、とりとめのない話をタラタラと。

「これ、今キレイになってますけど、もう1回全部取っ払って、リフォームし直すと大変?」
と訊くと、
「えっとね、これでだいたい350万円くらいですね」
という(なんで答えてくれるんだろう…)。
「えー、リフォームってそんなにかかるんですか?(こんな安っぽいリフォームで?)」
「壊すのがね、意外とかかるんですよ。今ほら、捨てるのにお金かかるから。うちらは業者だからあれだけど、個人だともっと割高になるみたいね」
だとか。
へー。

「お客さん、そういうことでしたらケーバイがいいですよ」
「ケーバイ? ああ競売」
「そう。裁判所から月に何回か出てますから、そういうのを買ってご自分でリフォームなりすればいいんですよ」
「はあ」
「最近若い方で、こういう古い物件を安く仕入れてご自分で好きなようにリフォームして、って方が増えてはいるみたいですね」
「ああ、確かに耳にしますねー」
「女性の方にも多いんですよ。500万円くらいでワンルームを買われて…」
「…家賃収入?」
「そうですそうです。OLの方なんかできっちり貯金されてたりすると500万円くらい持ってらっしゃる方って多いんですよね、それで順番に3つくらいワンルームを買われて…」
「はあー」

ケーバイかあ、なるほど、そういうやり方があるわけか。
ちょっと興味あるなあ。

まとめると、

  1. 裁判所から「公告」が出される。それら物件の詳細情報はネットでも見られる。
  2. 3週間後から入札開始。期間は1週間。その間に物件を自分で見て確かめる。
  3. 入札するなら保証金を振り込む。
  4. 入札終了から1週間後くらいに開札。
  5. その1週間後に売却決定。
  6. そこから2ヶ月以内に落札価格全額を振り込む。
  7. 名義変更。引き渡し。

といった感じらしい。

「これ、誰か住んでたりするんですよね?」
「住んでない場合もありますけど、住んでる場合もありますねえ」
「そうすると、そういう職業の人がいたりも…」
「ああ、コッチの方ね。いる場合もありますけど、でもそういうのはまあ大丈夫なんですよ」
「でも、ごねるためにいるんですよね?」
「そういう人は、コレ(金)だけですから。ちょっと色つけて」
「ああ」
「やっかいなのは、どうして出ていかなきゃいけないのか分からない老人の方とかですね。追い出しても行く先がなかったりしますし、説明しても分からないですから」
「ああ」
「そういうのはアタシら最初から手は出さないんです。イヤですから」
「はああ」

なるほどねえ。

「これ、そしたらあなたに途中に入ってもらっていろいろやってもらうとしたら、どれくらいお支払いすればいいんでしょう?」
「落札価格の3%で」
「1,000万円なら…30万円?」
「そうですね」
「落札できなかったら」
「その場合は要らないですけど、そうですね書類集めたり調査したりとありますから、1万円くらいは欲しいですけど」

は、はあ。
そんな感じなの?
というか、そういう人なんだ、この人。

というわけで、最後の最後に名刺をもらって、
「なんかいい物件見つけたら、相談にのりますから、電話するなり事務所の方へ来てみてください」
と言われてオープンルームを去る。

ひやかしとは言え気構えてもいたので、なんだか変な気分。

  1. ヒマだったらからいろいろしゃべっただけ。
  2. おいしい話に見せかけて、大きな裏(落とし穴)がある。
  3. 個人でやっているようなものなのでクリアしなければならないノルマ等もないし、うまいことそこそこのお金が入ってこればそれでいいので、無理な営業はしない。

2番の可能性はいつだって気にしてなきゃいけないけど、1か3って感じ。

いやあしかし、フラリ散歩のつもりが意外な1日となりました。

2004-04-12 (月) UP

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