こらない

2005-02-24 (木)

本『免疫学個人授業 / 多田富雄, 南伸坊』

読む本がなくなってしまい、本棚から『免疫学個人授業 / 多田富雄, 南伸坊』を出してきて再読中。
その道のど素人役としての南伸坊氏が、その道の偉い人に「ねえねえ教えて」と個人授業してもらうシリーズの中の1冊。
ど素人だからこそ訊ける「なんで?」が満載で面白い。

このシリーズは他にも生物学(岡田節人)、解剖学(養老孟司)、心理療法(河合隼雄)とすでに文庫化されて出版されているのだけど、どれを読んでも思うのが、まだ分かっていないことが多いということ。
そういう事例や、あるいは膜宇宙だか泡宇宙だか(そんなんないっけ?)といった宇宙の話なんかを聞くと、「あー、自分たちってまだ結構“天動説”を信じてるようなものなんだろうなー」と思う。
なので、オカルトとか超能力を信じる/信じないで語ったり、まして「科学的に証明できないからウソ」とかやってるのを見るとげんなりしちゃう。

さて、この本の中で「あら? そんなことがまだ分かってないんだ?」と驚いたのが…。

免疫反応というのは、体内に異物が入ってきた時の反応。
やっつける場合もあるし、やっつけない場合もあるし、いろいろある。
種類によって反応しない、というのもあるんだと思うのだけど、ほんの微量であったりあるいはあまりに大量であったりする場合も反応しなかったりするらしい。
で、もうひとつ。
口から入れた時も反応しない。
当たり前だと思うのだけど、

これはとても不思議な現象で、なぜそんなことが起こるのか、まだ全然、わからない。非常に大事な、これからの問題です。

なんて結ばれてる。

今年に入ってハマった「腰痛は気の病説」がかなりの部分で片頭痛と共通している気がしていて、そこから「現在急速に増えているさまざまな疾患にもあてはまるかも」と思った。
その筆頭が花粉症で、アタシ自身は花粉症というものが未だ納得できていない。
ただ、「花粉症も気の病」とするのもどうにもアレな気がして、それでちょっと免疫反応のおさらいをしてみたくなったのでした。

やはり風邪が治る仕組みとエイズの話などはキャッチー。
キャッチーと言いながらも、ひとことで説明しにくい。
うまくまとめることができたら、また書いてみよう。

この本の中で出てくる多田先生の本『免疫の意味論』がちょっと読みたくなった。
いや、もっと最近の発売な『好きになる免疫学』という方が読みやすそうだ。

コメント