こらない

2005-07-27 (水)

本『Twelve Y.O. / 福井晴敏』

『Twelve Y.O. / 福井晴敏』読了。
まもなく映画が公開されるらしい『亡国のイージス』の前に書かれたもので、『亡国のイージス』へつながる話もある、というので読んでみた。

読んでみてびっくり。
『亡国のイージス』に出てくるあれやこれやが、たくさん出てくる。
もちろん『亡国のイージス』だけで成り立つようにはなってるけど、『Twelve Y.O.』を先に読んだ方がいいかどうかと言えば、そりゃ先に読んだ方がいいに決まってる。
くー、やっぱりどんな場合でも最初の作品から読むべきだなあ。
しかしまあこのあたりはつまり「タイミング」の話で、逆順で読んでしまったのだから仕方ない。

『Twelve Y.O.』もやっぱり面白かった。
いろいろな場所や機械等の描写が細部にわたっていて、それがリアリティを増しているのだけど、だんだん読み進むにつれ、その文章で表現されたものが頭の中で像を結ぶ時に、ちょっと映画的過ぎるというか、ハリウッド的過ぎるというか、先に映画があってそれを文章に書き起こしたみたいに感じるところが多かった。
それがいいとか悪いではなく。

こういう映画みたいな小説は、やっぱり単純に映画でも観てみたい、とは思うのだけど、もし自分が映画監督だとして、こういう作品の映画化を引き受けるとしたら、つまんないだろうなーと思う。
演出からカメラワークまで全部されちゃってる感じ。

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