こらない

2012-10-09(火)

AVCHDをOS X Mountain LionでBD-Rに保存したい

AVCHDなデジタルビデオカメラで撮影した素材を保存しておくにはどうしたらいいか。
2012年10月9日現在、その答えは人それぞれっぽい。

Panasonic HDC-TM700(2010年3月発売)という機種を使っている自分は、これまで以下のようにしてきた。

  1. TM700の内蔵HDDからSDカードへ映像データをコピー。
  2. SDカードをMacBook Pro(Mid 2010)のSDカードスロットへ。
  3. 空のブルーレイディスク(BD-R)を普通にFinderでマウント。
  4. SDカード内の「PRIVATE」フォルダを、マウントされたBD-Rの中にドラッグ&ドロップして(エイリアスが作られる)、「ディスク作成」(エイリアスが実体化されて焼かれる)。

これでSDカードの内容が、その構造(ディレクトリ構成)のままBD-Rに焼けて、そのBD-Rをマウントすれば、元のSDカードをマウントした時と同じようにAVCHDとして認識されてFinal CutやiMovieで取り込みが可能。

ところが。

OS XがMountain Lion(山ライオン)になって、FinderでのAVCHDの取り扱いが変わって、上記の流れだとNGになってしまった。
具体的には、上記の流れで作成したBD-R内の「PRIVATE」フォルダを、Final CutやiMovieが「AVCHDな構造」として認識してくれなくなってしまったのでした。

flickr=8056187779
なんか、フォルダだったはずの「PRIVATE」がファイルのような扱いになっている。

これ、アイコンを見ても分かるように、QuickTime Playerで開くことができる。
具体的には、下層にある「.MTS」なファイルをきちんとまとめて一覧表示してくれる。
それはそれで非常に便利。
けど、この「PRIVATE」をそのままBD-Rに焼いたものをマウントしても、AVCHDとは認識してくれない…。

困った。

コンテキストメニュ内の「パッケージの内容を表示」からディレクトリ構造を辿ることは可能で、いろいろ試してみたところ、

PRIVATE → AVCHD → BDMV

の中に「INDEX.BDM」というファイルが存在すると、途端に「PRIVATE」フォルダをAVCHDコンテンツ群としてみなすっぽい。

ならばと、「INDEX.BDM」を「INDEX_dummy.BDM」にリネームしてみたら、フォルダ構造のままになることが判明。

flickr=8056189554
「INDEX.BDM」を「INDEX_dummy.BDM」にリネームしてみた、の図。

けど。

リネームした状態でBD-Rに焼くのか、というとそれはそれでNGなので、これではダメ。

結局、以下のようにすれば、今まで同じようにBD-Rに焼けることが分かった。
簡単に書くと、「ディスクユーティリティで『空のディスクイメージ』を作って、そこへcpコマンドでSDカードの中身をコピーして、このディスクイメージを『ディスクを作成』でBD-Rに焼く」という方法。

もちょっと詳しく書くと、以下。

  1. ディスクユーティリティにて、〔ファイル〕→〔新規〕→〔空のディスクイメージ…〕で以下のように設定して作成。
    • 名前: 「FOR BD-R」(別になんでもいい)
    • 〔保存場所〕: (お好きなところに)
    • 名前: 「BDR」(別になんでもいい)
    • サイズ: カスタムにて「24.4GB」(25GBだと自分の場合微妙に容量NGだったので)
    • フォーマット: 「Mac OS 拡張」(「MS-DOS(FAT)」にしたらうまくいかなかった)
    • 暗号化: なし
    • パーティション: デフォルト(よく分かんない)
    • イメージフォーマット: スパースバンドル・ディスクイメージ
  2. TM700本体でコピーしたSDカードをMacBook Proにマウント(一応、SDカード自体の横にあるロック機構を使ってロック)。
  3. ターミナルにて、以下のコマンドを打って、SDカード内の「PRIVATE」フォルダを、先ほど作成してマウントしたディスクイメージ内へコピー。
    • cp -R /Volumes/CAM_SD/PRIVATE /Volumes/BDR/
  4. ディスクユーティリティにて左列にある「FOR BD-R.sparsebundle」を選んで「ディスクを作成」ボタンをクリック。
  5. 空のブルーレイディスク(BD-R)を挿入して、ディスク作成。

これで、一応は以前と同じ形式のバックアップができた。
このBD-Rをマウントすると、Final CutやiMovieからAVCHDとして認識されて取り込みができた。

以前はSDカードから直接BD-Rに書き込みができたけど、このやり方だと1度ディスクイメージ(つまりハードディスク)にコピーしてから焼くことになるので、計2回コピーすることになるのが難点。
1回にBD-Rに焼くデータ量は20GB程度と大きいので、コピー回数は少ない方がいい。

別の方法

先述の通り、Mountain LionではAVCHD構造を含んだ「PRIVATE」あるいは「AVCHD」といったフォルダを、そのままQuickTime Playerで開くことができる。
開いたムービーは、そのままQuickTime Playerから「書き出し」することが可能で、映像自体は無変換で「.MOV」にリラップできる(ので、書き出しにそれほど時間はかからない)。
なのでもう、この「.MOV」にしたファイルをそのままファイルとして普通にBD-Rに焼いておくというのもひとつの手段かも。

ちなみにこの「.MOV」は、そのまま(つまり変換せずに)Final CutやiMovieで取り扱い可能。
けど、中身はMPEG-4という圧縮映像なわけで、自身の古いMac(MacBook Pro 2.4GHz Mid 2010)では、キツい。
マルチクリップ(マルチカメラ)編集なんてしようものなら、もうカクカク。
でもきっと近い将来、MPEG-4のままでもサクサクとプレビューできる日が来るのでしょう。

さらに別の方法

あとは、Macを使わずに、自分の場合はパナソニックのビデオカメラだから同社のビデオデッキDIGAとかに取り込んで、そこからブルーレイディスクに焼く、ってのもありなのかも。
Final CutやiMovieで編集したくなったら、そのブルーレイビデオディスク内のMTSだかM2TSだかのファイルを、なんかのソフト(?)でApple ProRes 422なりに変換する、と。

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