こらない

2004-11-16(火)

栃木自治医大駅前の大学書房メビウス

森づくりワークショップからの帰り道。
参加者のカズさんの車で、以前から行きたかった「道の駅」(一般道にあるサービスエリア)へ立ち寄り。
この栃木の「道の駅」は成功例のひとつとして全国から視察が訪れていたりするらしい。
地域と密着して、その土地の名産や作物が格安で売られているのだけど、時間が遅かったのでこれらはもう店じまいしていた。

最終的に自治医大駅まで送ってもらって、カズさんとお別れ。
帰りの電車内で読む本がなかったので、なにか雑誌でも買おうとたまたま近くにあった本屋へ。

でっかいリュックをかついでうろうろしていたら、店主らしき男性から「山登り?」と声をかけられた。
「山登りというか…、森づくりと言いますか、ええと」とか言っていると、「コーヒー飲んできなよ」と。
レジの横にカウンターがあって、そこでコーヒーを飲める。
不思議な展開に戸惑いながらも、デミタスカップに入ったエスプレッソをおいしくいただきつつ、世間話。

「どっから来たの?」
「東京です。なんだかいいお店ですね、ここ」
「ほお、言うねえ。どこが?」
「なんとなくの店の雰囲気ですけど、あれですね、漫画といわゆるベストセラー本とかタレント本が一切ないですね」

自治医大の周りは自治医大生に加えて、医者も多く、この店の品揃えの半分も医学書や専門書の類い。
コーヒーを頂いている横で、1冊6,000円とかの本が次々(ちょっと大袈裟)売れていく。

話はなぜか「本屋さん」の話になり、ペヨトル工房『ペヨトル興亡史 - ボクが出版をやめたわけ』や、早川義夫さんの『ぼくは本屋のおやじさん』を読んだ程度の知識でもっていろいろと。
東京から来た、ということで青山ブックセンターの話題、ジュンク堂書店、と来て、クレヨンハウス、そして根津千駄木の往来堂の名前が出てきた。
さらにこちらが名古屋出身だというと、ヴィレッジ・ヴァンガード、らくだ書房、ちくさ正文館、ウニタ書店といった書店にも反応。
どうやら、気になる本屋には実際に飛んでいって確かめているらしい。
「東京で他にどんな本屋があるの?」と訊かれて、何か答えなくてはと思って代官山ユトレヒトを挙げてしまった。
個人的には好きな本屋というわけじゃないのに。

カウンターには「訪問帳」が用意されていて、来店者がコメントを残している。
他県からわざわざ来る人もいるとか。
ちなみに、
「看護士でうちを知らない人はもぐりだね」
らしい。
アタシたちも写真を撮ってもらい、コメントを残してきました。

この本屋さん、カウンターにノートパソコンがあってウェブなど閲覧していたので、てっきりサイトがあるのかと思ったらないみたい。
栃木ナビより→大学書房メビウス

維新派を見に岡山へ行った際にたまたま立ち寄ったお店の女主人が下北沢ラ・カーニャとつながりがあったり、参加者10人程度の森づくりワークショップでパスカルズを見にフランスまで行った人に会ったり、気の迷いで入った本屋でこんな話ができたりすると、「まだまだアタシも腐っちゃないぞ」とちょっとうれしい。

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