こらない

2008-12-24(水)

天野天街万華鏡展とトークショウとミニライブ

12/21(日)。

下北沢ラ・カメラにて開催中の「天野天街万華鏡展」。
その会期中イベントで、天野さんとうにたさんのトークショウ、そして知久さんのライブ。

14:00から、そして定員50名、ということもあり、早めの13:30に会場に到着してみる。

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空いてない。
鍵閉まってる。
アタシ以外にも微妙な顔をして帰っていく人たちがちらほら。

そうこうしているうちに山田監督と北冬書房の高野さんが到着。
「15:00開場だよ」「いや15:30開場だよ」「15:30開演だよ」「いや16:00開演だよ」…。
情報が錯綜してる(というかおふたりが主催では…)。

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2時間近く時間を潰したのち、15:30に再度ラカメラへ。
ほどなくして開場、開演。

「天野天街万華鏡展」では、少年王者舘や他劇団等のチラシをはじめとした近年のコラージュ作品が展示されていて、トークショウではそのあたりの話が中心。

以下、トークショウでアタシが耳にしたことを書くけれど、それが本当のことかどうかは知らないです、と一応お断り。

王者舘のチラシは、元々天野さんの筆によるイラストを使ったものが中心(彩色は田岡一遠氏)だったのだけど、「少年ノ玉」(少年王者舘+日本維新派)からコラージュが行なわれるように。

「それはなぜ?」
「そっちの方が楽だから」

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少年王者舘/日本維新派 合同公演『少年ノ玉』(1987-11)

もう少しつっこむと、「彩色」がたいへんだと。
で、コラージュをすると、「彩色」がされているので楽だと。

もうひとつの理由が、カラーコピー機の登場。
「うちの近所のサークルKのコピー機の機能が、格段に良くなったんです!」

天野さん、そのコンビニへハサミやノリを持ち込んで、1日中店内で作業しているらしい。
「周りから、完全に変質者として見られてましたね」

さらにコピー機は進化し、色調補正に加えて、反転機能がついたらしい。
「それがうれしくてうれしくて、シンメトリー、反転だけで作ったのが、あれです」

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ガマ発動期『真夜中ボウル』(2003-06)

うにたさんから「90年代というと、マッキントッシュを使ったDTPといったものが普及していく年代とも重なるのですが、そういったものを使ったりというのはなかったのですか?」と質問。
曰く、「友人の薦め+サポートで使ったことがあるけど、やっぱり肌に合わず、CD『零式』と、書籍『黄金色の祈り / 西澤保彦』と、チラシ『パウダア』の3つ以外では使ってない」とのこと。

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CD『零式 / 坂本弘道』(1999)

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少年王者舘『パウダア』(1999-08)

「ところで、それだけカラーコピー機を使っていると、料金もばかにならないんじゃ?」
「今となっては、(機械そのものを)買った方が安かったでしょうね」

それ以後も「近所のサークルKのカラーコピー機」を愛用していた天野氏だけど、ここへ来て大問題が。
最近またコピー機の機種が変わり、解像度や分解能力は格段に進化したものの、反転等の機能がすべてなくなってしまったとのこと。
どうなる、コラージュ作品!
(今のところは、別のサークルKに旧機種があるらしいです)

休憩を挟んで第2部は、朝にバリ島から帰国したばかりの知久寿焼さんのミニライブ。
その前に、知久さんと天野さんふたりっきりのトークショウ。
ふたりだけではトークショウは成り立たなそうで、実際に成り立ってなかったのだけど、始終おふたりともにこにこ。

客席の関係で、ほぼトークショウのままの位置(つまりステージエリア内)で知久さんの演奏を聴くことになった天野さん。
知久さん、「じゃ、何を歌いましょう?」と天野さんに。
「えーとじゃあ、いわしの子守唄」と天野さん。

その後も曲が終わるたびに「次は?」と尋ねる知久さんに、「や、や、もう…」と困り顔の天野さん。
「へへへ、そんなに曲名知らないしね」とフォローする知久さんに、「知ってるよ、じゃあXXX」と天野さん。
そんな掛け合いが最後まで。
始終おだやかでやわらかな、にこにこライブでした。

終演後、会場を見渡すと、石丸さんマルタさん水谷さんリリナさんら、遅れて海老沢さんも。
皆、アタシが少年王者舘(東京黄昏団)を見出した頃、舞台に立ってた方々。
感慨深い。

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