こらない

2009-07-13(月)

移りゆく(?)メールの記法

メールの話。

確か以前書いたのは、「文頭で名乗る/名乗らない」。
アタシがメールを使い始めた頃は、だいたいみんな文頭で名乗ってた。

山田です。
ごぶさたしてます。

先日の××ですが、

加えて、「@」を「at」と読んで、

山田@生活総合事務所です。
ごぶさたしてます。

先日の××ですが、

というのも多かった。

今は、ほとんどのメールが「相手の名前」で始まる。
英文の「Dear」みたいな感じ。

ユウゴさまへ

先日はお世話になりました。
その後の進捗ですが、

とか。

Ccが加わると、こうなる。

ユウゴさま
Cc、山田さま、鈴木さま

先日はお世話になりました。
その後の進捗ですが、

となる。
たぶん、アタシのところに届くメールの98%がこうなってるような気がする。

あと、ほんんどの人が、Subject(件名)を使って名乗る。

From: yamada@sample.jp
To: u5@officek.jp
Subject: 山田です

ユウゴさま

お疲れさまです。
昨晩はありがとうございました。
早速ですが、

たまに、本来の「件名」を書いてきてくれる人もいるのだけど、その場合も「名乗り」が入る。

From: yamada@sample.jp
To: u5@officek.jp
Subject: 山田です:次回ミーティングの件

ユウゴさま

お疲れさまです。
昨晩はありがとうございました。
早速ですが、

とにかく、件名に「件名」を書いてくる人はすごく少ない。
みんな、過去のメールを確認する際、困らないのかな、とちょっと思う。

7/3 11:05 健一です!
7/3 10:11 ありがとうございました
7/3  9:52 スズキです
7/3  9:36 お疲れ様です
7/2 23:31 ★JTB旅行券10万円プレゼント♪今なら…
7/2 18:22 山田です2
7/2 17:52 山田です

次。

返信する際、Subject(件名)をいぢらないのがルールだったのだけど、最近はいぢるのがルールというかマナーみたいな印象。

Subject: ありがとうございました!

Subject: Re: ありがとうございました!→どういたしまして〜

とか。

Subject: 6/27の写真

Subject: Re: 6/27の写真〜見ました!

とか。

最近のメールソフトは、一連のメールのやり取りを「スレッド」として何らかの形でまとめてくれたりするのだけど(GmailとかMac標準のMail.appとか)、どれもだいたい、件名を変更すると「別スレッド」になっちゃう。

メールを返信する際、元のメールの内容を、引用符付きで引用してくれるメールソフトが多い。
それを利用して以下のような感じだったり。

> 今週ですと、火曜か金曜なら大丈夫です。

こちらは火曜のみOKです。
では、火曜の19時でどうでしょうか?

でも、最近こういう引用の仕方もすごく減った。
1行引用というか個別引用というのか、そういうのはほとんどなくて、引用せずに新規に文を起こして、その下に全文引用がくっついてる、というのが多い。

これの変形版で、とあるバンド内連絡メールでは、引用符を付けない、という方法をとってる。
引用符というのは、行頭につく「>」の記号。
これを無くしてしまう。

私も火曜日ならOKです。

-------------------------
ユウゴ wrote:
-------------------------
火曜を希望します。

-------------------------
Yamada wrote:
-------------------------
今週ですと、火曜か金曜なら大丈夫です。

これはおそらく、メールのやり取りが増え、引用が深くなるにつれ、行頭の引用符が増えすぎて見にくくなるから、だと思う。

そして、このやり方、最近全然関係のない他のところでも見かけた。
ほほう。

これ、理由は分かるし気持ちも分かるのだけど、でもなんか、もっと別のやり方がないかなあと思う。
現時点での話じゃなくて、今後のメールソフトや仕組みの方で。
…と考えると、Google Wave(というGoogleが開発中の「新しいコミュニケーションの仕組み」)に行き着く。
なるほどなー。

引用符と言えば。

例えば、複数の人数でやり取りしてるメールの中で、さらに複数の議題についてやり取りしてる際に、誰宛に返信してるかを指し示す際に、

ユウゴさん>
こちらは火曜日でOKです。

山田さん>
頼まれていた資料、本日お送りいたしました。

スズキさん>
その方法で進めてください。

という記述の仕方があって、ちょっとびっくりした。
この「>」は、どういうイメージだろう。

以下なら分かる。

> ユウゴさん
こちらは火曜日でOKです。

> 山田さん
頼まれていた資料、本日お送りいたしました。

> スズキさん
その方法で進めてください。

これのアタシの中でのイメージは、

(私) > ユウゴさん
こちらは火曜日でOKです。

(私) > 山田さん
頼まれていた資料、本日お送りいたしました。

(私) > スズキさん
その方法で進めてください。

というもの。

実はこの

ユウゴさん>
こちらは火曜日でOKです。

という表現方法、急にあちこちで見かけるようになって。
メールもそうなんだけど、他にmixiのコメント欄等での返信とか。
当然、この表現方法を使ってる人は、この書き方がなんとなくしっくりきたんだと思う。
その感覚がアタシには分からないので、新鮮。

以上、ここんとこアタシが気がついたメール記述に関するあれこれでした。

別にどの記述方法がいいとか悪いとかってことではなく。
本当は、全てにきちんと理由をつけて、「こうすべき」「こうすべきではない」って書けそうな感じだけど、それよりいろんな人がその人なりに何かしら考えて、なんだか(アタシにとっては)思いもよらないルールでやってくるのが面白い。

メールって、欧米と日本の文化の違い、パソコンによる電子メールコミュニケーション創成期からの学術的だったり技術的だったりなメールのやり取り、各種メーリングリストでのマナーや礼儀、チャット文化でのさまざまな記法、昔のメールソフトと今のメールソフトの違い、プライベートなメールとビジネスメールとの違い、そして携帯電話文化圏でのリアルタイムメールのやり取りや携帯電話のUIによるあれこれ、が全部ぐっちゃぐっちゃになってるのよね。

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